押井監督のスカイクロラ観てきたよ。
一緒に行った友人たちにはたいそう評判が悪く、一人で行ったほうがよかったかも。
個人的にはすごく好きな映画だったので。
押井監督のいいところ、てロジックで語れるところがいろいろある点だと思うんだけど(俺はよく分からん)、俺の場合はやっぱ独特な押井さんならではの退廃的な空気感の出し方だと思うんだよね。
いつ観ても、ストーリー関係無しにその世界観そのものにゾクゾクして鳥肌が立つよ。
多分ある種の脊髄反射的な「萌え」に近いものがあるのかもしれない。これ、て何回か押井作品を観て鍛えられた人じゃないと楽しめない要素なのかもなあ。
微妙に分かりにくい象徴性と、一見なんの変哲もない背景描写が相互に影響しあった感じがちょこっと分かるだけですごく楽しめる映画になってんのが押井さんの作品だと思うんだ。
「俺はわかるけど、他の奴にはわかんねーかもなー」みたいな自称玄人魂を上手い具合に揺さぶってくれる。
それと今回は久々に青臭い描写の目立つ押井監督の作品だった。みんなが無口なのは変わんないんだけど、いつものようなある種の諦念を含んだ作品とは違う、執拗なまでの抗いと情のようなものも含まれてたね。
歳喰った監督ならではの死生観を感じた。
富野監督も宮崎監督も、死ぬための準備をしてるよな作品が増えてきた頃、てもう一回若い頃の作品に近いような青臭い映画撮るようになってるんだけど、押井監督もそろそろそういう方面にシフトしつつあんのかもしんない。
穿ってないというか、あるのはもっと人間的で動物的な想いだけに消化されてる。
それだけに今回のは分かりやすくて普通に楽しめる人は多いんじゃないかなとは思うんだけどね。
以下ネタバレ
ラストに「同じ道を歩いていても見える景色は同じじゃない、それじゃダメなのか」みたいなこと主人公が言ってんだけどこれって監督自身が俺らみたいな若い奴に言いたい本音のようなもんなのかもね、て思った。
キルドレって原作じゃどうなのか知らないんだけど(原作読もうかな・・・)少なくとも映画内で語られてることは、ほんとにまんま現代の少年たちなんだよね。
繰り返されるだけの世界のシステムに嫌気がさして抗うけれど結局何も変えられなくて、ていう。
そこで適応される押井監督なりの答えが上記の「見える景色は云々」なんだと思うんだわ。繰り返しだろうがなんだろうが、見えてるもんは絶対違うんだから無駄でもなんでもねーだろうがよ、ていう。
クリエイター界隈(笑)的にいえば、エヴァショック以降の大人って、そういうのを「劣化コピー」とかいう便利な単語で否定すんだけどさ、今回のはそういうのを「何も悪いことねーだろ、ざけんなよ」ていってくれてるように俺には聴こえたんだわ。(少なくとも俺解釈に過ぎないんだけど)
もっといろいろ意味は含まれてるんだと思うんだけどさ。
こういうある意味でストレートな言葉の投げかけはすごく青臭いっつーか青春真っ盛りで、いいなあ、て思える映画だった。
是非、もう一回観たいねえ。
一緒に行った友人たちにはたいそう評判が悪く、一人で行ったほうがよかったかも。
個人的にはすごく好きな映画だったので。
押井監督のいいところ、てロジックで語れるところがいろいろある点だと思うんだけど(俺はよく分からん)、俺の場合はやっぱ独特な押井さんならではの退廃的な空気感の出し方だと思うんだよね。
いつ観ても、ストーリー関係無しにその世界観そのものにゾクゾクして鳥肌が立つよ。
多分ある種の脊髄反射的な「萌え」に近いものがあるのかもしれない。これ、て何回か押井作品を観て鍛えられた人じゃないと楽しめない要素なのかもなあ。
微妙に分かりにくい象徴性と、一見なんの変哲もない背景描写が相互に影響しあった感じがちょこっと分かるだけですごく楽しめる映画になってんのが押井さんの作品だと思うんだ。
「俺はわかるけど、他の奴にはわかんねーかもなー」みたいな自称玄人魂を上手い具合に揺さぶってくれる。
それと今回は久々に青臭い描写の目立つ押井監督の作品だった。みんなが無口なのは変わんないんだけど、いつものようなある種の諦念を含んだ作品とは違う、執拗なまでの抗いと情のようなものも含まれてたね。
歳喰った監督ならではの死生観を感じた。
富野監督も宮崎監督も、死ぬための準備をしてるよな作品が増えてきた頃、てもう一回若い頃の作品に近いような青臭い映画撮るようになってるんだけど、押井監督もそろそろそういう方面にシフトしつつあんのかもしんない。
穿ってないというか、あるのはもっと人間的で動物的な想いだけに消化されてる。
それだけに今回のは分かりやすくて普通に楽しめる人は多いんじゃないかなとは思うんだけどね。
以下ネタバレ
ラストに「同じ道を歩いていても見える景色は同じじゃない、それじゃダメなのか」みたいなこと主人公が言ってんだけどこれって監督自身が俺らみたいな若い奴に言いたい本音のようなもんなのかもね、て思った。
キルドレって原作じゃどうなのか知らないんだけど(原作読もうかな・・・)少なくとも映画内で語られてることは、ほんとにまんま現代の少年たちなんだよね。
繰り返されるだけの世界のシステムに嫌気がさして抗うけれど結局何も変えられなくて、ていう。
そこで適応される押井監督なりの答えが上記の「見える景色は云々」なんだと思うんだわ。繰り返しだろうがなんだろうが、見えてるもんは絶対違うんだから無駄でもなんでもねーだろうがよ、ていう。
クリエイター界隈(笑)的にいえば、エヴァショック以降の大人って、そういうのを「劣化コピー」とかいう便利な単語で否定すんだけどさ、今回のはそういうのを「何も悪いことねーだろ、ざけんなよ」ていってくれてるように俺には聴こえたんだわ。(少なくとも俺解釈に過ぎないんだけど)
もっといろいろ意味は含まれてるんだと思うんだけどさ。
こういうある意味でストレートな言葉の投げかけはすごく青臭いっつーか青春真っ盛りで、いいなあ、て思える映画だった。
是非、もう一回観たいねえ。
コメント
甲殻よりはパトレイバーのほうが俺は好きかなあ。
どれも媒体が違うだけでやってることはだいたい一緒だから自分の好きな映像のを観ればいいんじゃないかなあ。