下の話の続きになるけど、まあ実際は俺にとっちゃどんな物語のハッピーエンドも屍の山の前に築かれた砂上の楼閣というかブラックユーモア全開にしか見えないんだけどね。ハリウッド映画だろうが、良い子の倫理観育成アニメだろうが、泣けるエロゲーだろうがみんな等しくアイロニー。生きてるってことは要するにもうそれだけで罪だから。

そういう意味でもホロウのラストは本当良かった。アレは要するに俺ら勝ち組だから逝こうぜハッピーエンド、とバゼットが誘ったらアンリが、いやおまえだけ逝けよ。俺が逝くことで他の誰かが不幸になる法則なら俺はもう行かなくて良い。俺は負け組で十分。それでもこんなにも世界は美しいから。おまえが俺の変わりに勝ってくれれば後はなーんもいらん、というふうに突っ返した話なんだよね。

アンリという人身御供が笑いながら逝ってくれたおかげでバゼットは幸せを実感しつつ、罪と真正面に向かい合って生きて逝けることが出来るし。
最終的にアンリがとった選択肢、てのは「俺は不幸なままでも十分幸せだ」という宣言なわけじゃん。最後は屍だけど、笑ってくたばりたいという最低だけど最高の願いがかなったラストシーン。やっぱり好きだよなあこのエロゲー。アンハッピーエンドかつハッピーエンドというか。ジョーブラックによろしくという映画のラストとかも好きだ。ああいうハッピーエンドなら許せるし、そういう終わり方を自分でも迎えたいなという願望くらいは、あるにはある。

まあ世界はこんなにも美しいとか言っちゃってもキル○ゴール先生のジェットストリームアタック的実存は許してくれませんがね。

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