北野監督本人はキュビズムて言ってるけどシュールレアリスムに方に近いのではないかと。不条理展開だし。現実なのか非現実なのかよくわからない狭間のメタフィクション(w)であるのかすら分からない展開がずうっと続いていく。時間性の並びもむちゃくちゃで過去に遡っていく話なのか未来に進行していく話なのかも分からない。構造はフラクタルなのだそうで、同語反復的に同じ台詞なのだけど違う場面がある別の場面を表象しながら繰り返されていく。時間という概念があるのか分からない映画なのだけど、後半に入ると前半部で表象されていたシュールな構図がなんだったのかははっきりする。はっきりするのだけど果たしてそれは武が見ている夢なのか過去を振り返っている夢なのか何なのかが分からない。で、最後にまた時間は逆流して物語は2重にひっくり返ってプロローグに戻ってくるんだけど、あの銃を突きつけられた日本兵が見た今際の夢なのか、そもそも、それ自体がこの映画におけるメタ視点化された収束地点でしかないのかが分からない。まあ不条理映画ですなあ。ゴダールの方がずっとワケワカランという北野監督の嘆きもワカランでもないけど。
とにかく思考の土壌が何処にあるのかが分からないので最初から最後まで浮き足立ってる。それ自体が作品のねらいだというのも分かるけど。そしてその土壌が何処にあるのかはやっぱり最後まで自分の情けない脳みそでは分からなかった。まあ単純に映画として面白かったかどうかと問われればやたら思わせぶりなカットとか奇抜なアングルのショットが多かったので映像美そのものを堪能するという意味では結構面白かった。まあHANA-BIの方が素直に綺麗だ、とは思ったけどね。
あれっすかね。エピステ−メーとかエクリチュ−ルだとか脱構築とかカオスモスだとか持ち出さないと語れない映画ですか?申し訳ないがデリダとかガタリとかはまだぜんぜん理解できてない自分。
ああ、後、今までの作品の「あえて」を匂わせる自己模倣が結構あったかな。ソナチネであった浜辺のツーショットとか、どこか冷めたやけっぱちの銃撃戦とか。タップダンスとか。コミットさせているというより同時にオミットさせてるというか、最終的には物語そのものからスポイルしてしまおうという皮肉混じりの意図を感じるというか。
とにかく思考の土壌が何処にあるのかが分からないので最初から最後まで浮き足立ってる。それ自体が作品のねらいだというのも分かるけど。そしてその土壌が何処にあるのかはやっぱり最後まで自分の情けない脳みそでは分からなかった。まあ単純に映画として面白かったかどうかと問われればやたら思わせぶりなカットとか奇抜なアングルのショットが多かったので映像美そのものを堪能するという意味では結構面白かった。まあHANA-BIの方が素直に綺麗だ、とは思ったけどね。
あれっすかね。エピステ−メーとかエクリチュ−ルだとか脱構築とかカオスモスだとか持ち出さないと語れない映画ですか?申し訳ないがデリダとかガタリとかはまだぜんぜん理解できてない自分。
ああ、後、今までの作品の「あえて」を匂わせる自己模倣が結構あったかな。ソナチネであった浜辺のツーショットとか、どこか冷めたやけっぱちの銃撃戦とか。タップダンスとか。コミットさせているというより同時にオミットさせてるというか、最終的には物語そのものからスポイルしてしまおうという皮肉混じりの意図を感じるというか。
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